特徴
- 亜鉛合金ダイカストの90%以上を占め幅広く使用されている
- 流動性に優れていて、薄肉や複雑な形状のものができる
- 寸法精度がよい
- 振動を吸収しやすく、衝撃に強い
- 表面処理であるメッキとの相性が良く、美しい外観に仕上がる
- コストパフォーマンスがよい
物性
化学成分(%)
AI | Cu | Mg | Fe | Zn | Pb | Cd | Sn |
---|---|---|---|---|---|---|---|
3.5~4.3 | 0.25以下 | 0.02~0.06 | 0.1以下 | 残部 | 0.005以下 | 0.004以下 | 0.003以下 |
物理的性質
密度 | 6.6 | ×10³kg/m³ |
ヤング率 | 84.3 | GPa |
比熱 | 419 | J/(kg・K) |
熱伝導率 | 113 | W/(m・K) |
熱膨張係数 | 27.4 | ×10⁻⁶/K |
ポアソン比 | 0.27 |
機械的性質(参考値)
引張強さ | 285 | N/mm² |
伸び | 10 | % |
衝撃強さ | 140 | N・m/cm² |
硬さ | 82 | HB |
JIS H 5301:1990より抜粋
どんなモノに使われているか
- 自動車部品:エンブレム、空圧バルブなど
- 電子機器:カメラ部品など
- 建築金具:ドアハンドル、鍵など
- その他:玩具、文具、釣り具、モーター部品など
アルミ合金との違い
ダイカストといえばアルミ合金(ADC12など)は外せません。ダイカスト製造のほとんどを占める代表的な材質で、ZDC2に比べ約2.5倍軽く、引張強さも高い(耐衝撃は低い)です。
しかしZDC2にも良さがあり、融点が低く鋳造性がよいため金型寿命をアルミ合金の倍以上に延ばすことができます。薄肉形状や精度を求める部品にも向いているでしょう。
なによりめっきや塗装で加飾しやすいのは魅力的で、外観を重視する部品にも多く採用されています。
まとめ

装飾しやすい特性を活かした、いろいろな用途に使える優秀な材質であることがわかります。それでいて生産性がよいとは素晴らしい。
ZDC2は見た目も中身もイケメン!

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ZDC2は「亜鉛とアルミニウムを主成分とする亜鉛合金」の一種です。ダイカストで成形され、優れた鋳造性、メッキ性、耐衝撃性、コストパフォーマンスを持ち、日本でも幅広い製品に利用されている材料です。
つまり亜鉛合金ダイカストの人気者!では詳しく見ていきましょう。